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災害対策
2022/07/01 更新

消防団の処遇改善!出動報酬の個人支給とは?システムによる消防団業務効率化などを解説

消防団の処遇改善!出動報酬の個人支給とは?システムによる消防団業務効率化などを解説 サムネイル

火災や風水害などの自然災害が起きた時、消防署の消防士以外にも消防団員が出動し、救助や警戒、避難誘導など様々な場面で活躍しているのをご存じでしょうか。
この地域防災力の要である消防団員の処遇改善を目的とした大改正が令和3年4月に行われました。
今回はそんな消防団の処遇改善とシステムによる業務効率化について、様々な視点から詳しく解説していきます。

01消防団の処遇改善(現状と課題)

現在、消防団員数は年々減少傾向にあり、危機的な状況となっています。
 

参照:総務省「消防団員の処遇等に関する検討会」報道資料
 
上図のように、昭和29年には202万3,011人いた消防団員は、令和2年4月時点では81万8,478人と、半数以下となっています。消防庁が原因を分析したところ、退団者数が横ばいなのに対し、入団者数が大きく減少していることが大きな要因であることが判明しました。年齢階層別では20代の消防団入団者数は10年間で約4割減少、30代も2割減少するなど若年層の入団者数の減少が問題となっています。
 

 
また、風水害等の災害が多い近年、災害発生前の土のう設置や災害発生直後の消火・排水作業や救助活動、災害発生後の捜索活動や土砂・災害ごみの撤去等、活動内容は多岐にわたっており、災害での出動は平成22年には3,958回だったものが令和元年には1万114回と2.5倍以上に増加しています。
こうした消防団員数が減少していることや、災害が多発化・激甚化する中、消防団の役割も多様化しており、一人ひとりの消防団員の負担も大きくなっていることから、消防庁は消防団員の処遇改善を図り、消防団員数の確保につなげるための新たな指針を策定しました。

02消防庁の通達による消防団員出動報酬などの個人支給とは

消防庁は消防団員の処遇改善の第一歩として、まずは「出動手当」と「年額報酬」等の見直しについて全国の団体、市町村に対し、通達を発出しました。
 

出動手当

出動手当は市町村が条例に基づき、出動回数に応じ一定額を支給しています。多くの市町村では火災に係る出動、風水害等に係る出動、訓練に係る出動等、出動の態様に応じて支給金額を定めており、条例にならい、費用弁償としている市町村も多いようです。
 

 
消防庁は、この出動手当について、市町村によって手当の額が大きく異なることや団員の活動や苦労に応じた報酬体系にするため、出動に応じた報酬制度を新設し、名称を「出動報酬」と改め、1日7,000~8,000円程度の額を標準的な額とすることとしました。
また、支給方法について、多くの団体が団員に直接支給ではなく団へ支給しており、団員個人に直接支給している団体数は全国で606団体と全体の36%ほどに留まっております。消防庁は、団員の士気向上につなげることを目的に、出動報酬の団員個人への直接支給を徹底するよう要請しました。
 

年額報酬

年額報酬は市町村が条例に基づき、消防団員に対し、出動の有無に関わらず年額で報酬を支給しています。
支給額は一般団員1人当たり36,500円支給するよう定められているものの、令和2年度現在一般団員1人当たり30,925円しか支給されていません。これは地域事情等により支給額が低い市町村があるためで、国はこうした団体に対し、早急にその引上げを行うよう要請しています。
また、年額報酬は団員であれば誰にでも支給されるもので、年に1度も出動しない団員にも支給されます。そのため、消防庁は、出動報酬と同じく団員の出動実績等を確認の上、団員個人へ直接支給するよう要請しています。
消防庁からの要請により新たに団員個人の出動実績等の管理、報酬の個人支給等を行う自治体担当者の業務量増加、煩雑化が予想されている中、業務の効率化を目指す自治体が多くなっています。

03システムによる消防団業務効率化(オクレンジャーの活用)

2.の通り、自治体担当者の業務量の増加が予想されている中、弊社の一斉情報配信システム「オクレンジャー」を活用し、業務効率化の支援ができるのではないかと考えます。
では、どのような機能で効率化が図れるのか解説いたします。
 

業務効率化


・地域別や階級別の配信も可能
・オプションで自動配信も可能
 

・掲示板(文章・画像等)で共有
・所属ごと掲示板開設も可能
 

・団員個人が報告
・上席者(部長・分団長等)が確認
・チェック済みのデータを抽出
・直接支払い事務へ
 

・平常時は連絡ツールとして活躍
・照会や集約が容易に可能
・ペーパーレス化、郵送費の節制
 

 
上記のように業務を効率化することにより「団員の出動実績管理事務の軽減」「郵送、メール、LINE等からの連絡手段一元化」「消防団内のコミュニケーション強化」等のメリットが期待されます。
では、実際どのような機能が備わっているのかを詳しく見ていきましょう。
 

機能紹介

①配信の二重化
アプリ+メールによる配信が可能。出動があった際などの連絡の確認率の向上が期待できます。
 
②質問機能
出動可否の聞き取りや日常業務の照会、アンケートなどの場面で活躍します。個人銀行口座の聞き取り、管理に活用している例もあります。
 
③未既読状況の確認と回答状況の自動集計
未読・既読状況を簡単に確認、回答は自動集計され、未読者にメッセージ再送も可能。集約データをExcel出力することができます。
 
④ファイル添付
20MBまでのファイルを5つまで添付可能です(pdf、word、excel、jpg、動画等)。
 
⑤テンプレート作成・過去メッセージの引用
頻繁に利用するメッセージはテンプレートとして登録。過去配信メッセージも簡単に引用配信が可能です。
 
⑥災害速報メッセージを作成
事務局が配信した出動要請メッセージに部長が入力し、災害速報として集約。各団員の回答(出動実績)をエクセル自動添付。データは事務局で2次加工し報酬支払事務へ。
 
⑦掲示板で情報共有
コメントの投稿が可能なため、写真や動画等を添付して共有することができます。書類様式の掲示や書類提出、受け渡しも可能です。また、所属ごと事務局へのお問い合わせ用チャットとしても活用可能です。
 
⑧「GPS連携機能」で出動時の位置情報を把握
団員が任意で「位置情報」を送信すると、事務局や部長等が利用者の現在地を確認できます。また、位置情報を基にエリアを指定してメッセージ配信も可能です。
 
⑨出動実績を団員が自己申告
各団員による出動の申請が可能です。スマートフォン、フィーチャーフォン、タブレット、パソコンと端末を選びません。申請フォームは事務局でカスタマイズ可能です。

04実際にシステムを導入している消防団はどのように活用しているのか

3.のように様々な機能がありますが、実際どのように利用しているのか。ご利用いただいている消防団の活用例をご紹介いたします。
 

出動実績管理

各団員は簡単に申請が可能です。所属団員の申請内容は、所属長(部長、分団長等)が確認・承認することができます。確認後、承認されたデータは、管理サイトで閲覧でき、Excel出力も可能です。大幅な業務削減を実現しています。
 
 
 

体制の整備


 
オクレンジャー導入により、以下の課題の改善につながりました。
 
①団員隅々まで迅速な情報伝達・共有
②報告・連絡・取りまとめ等の分団長の業務集中
③分団内の横のつながり

05消防団業務においても、「DX推進」「業務効率化」「ペーパーレス化」が重要

今回の団員の処遇改善を契機に消防団業務においても、「DX推進」「業務効率化」「ペーパーレス化」等の動きがより活発になってくると考えられます。弊社は引き続き、システムを通じて社会課題でもある消防団員数の確保、事務局・団員双方の負担軽減に貢献していきます。
 
【参考】
メディア掲載:https://www.ocrenger.jp/archives/4078/
導入事例・実績紹介:https://www.ocrenger.jp/interview/shiojiri_syoubou.php

監修者情報:株式会社パスカル 
オクレンジャー ヘルプデスク

オクレンジャーヘルプデスクは、年間6000件以上のお客様の声と向き合い、課題を解決してきたオクレンジャーを知り尽くす専門部隊です。
業界随一のサポート体制を目指し、日々お客様の声や社会情勢、最新の防災情報等を勉強し情報収集することで、お役に立てるよう邁進しています。

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