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大雨・都市型水害~水害時に対する日頃の備え・とるべき行動~

公開 カテゴリー: 企業の災害対策に関するコラム, 気象・天気に関するコラム


 
街を歩いていると突然雨が降ってきてびしょ濡れ・・・という経験は誰にでもあるかと思います。
雨の日が続くと、なんとなく気分が憂鬱・・・。
滅多に降らないような大雨が年々増えているような気がするな・・・。
気象に対してそんな変化を実感している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
こうした大雨の年間発生回数は気象庁ホームページでは1980年頃のデータと比較して、最近の10年間はおおむね2倍程度に増加していると気象庁気象研究所で分析されています。
また、降水量の多い雨の頻度の増加率が高く、1時間80ミリ以上、3時間150ミリ以上、日降水量300ミリ以上といった大雨が増加傾向にあります。
特に季節の変わり目や6月、7月の梅雨時期、台風発生時には大雨になりやすく、河川の氾濫や土砂災害、暴風、高波、高潮などを引き起こします。
大雨と聞いて「ゲリラ豪雨」を思い出す方も多いのではないでしょうか。
「ゲリラ豪雨」とは、局地的大雨、集中豪雨のことを指し、2008年の流行語大賞の候補になる程、日本は大雨に見舞われています。
 
また近年、アスファルトやコンクリートで覆われた都市部では、地面が人工的に舗装されているので、雨水の多くは地面に浸透せず、排水溝や水路の氾濫によって駅や道路などが浸水し、本来の機能が麻痺してしまう「都市型水害」の危険性も危惧されています。
なぜこういった大雨が増えているのでしょうか。
そもそも「大雨」「集中豪雨」「ゲリラ豪雨」・・・と、よく耳にする様々な気象用語にはどんな違いがあるのでしょうか。
また、近年問題視されている「都市型水害」についても詳しく説明します。
最後に年々増え続ける雨による水害にどう備え、大切な命を守るためにわたしたちはどのように対処し、避難すればいいかをご紹介します。
 

 

 

大雨が増加した原因は?

 

最近の10年間で約2倍増加した大雨。毎年のように発生する集中的な豪雨や長雨は何が原因で起きるのでしょうか。
その理由としては、世界的な気候変動などの影響で気温が上昇傾向にあることが関係しているといわれています。
 

〇雨が降るしくみ

①空気の中に含まれる水分が水蒸気となって空へ上る。
②冷たい空気で冷やされて氷や水の粒となる。
③落下する途中で溶けて水となり、地上に落ちる。
 
つまり、気温が上昇するにつれ、空気中に含まれる水蒸気の量が増えます。そのため上昇した空気により発達した積乱雲が発生し、大雨が降りやすくなります。
さらに大都市で発生する大雨の原因は、ヒートアイランド現象(都市の気温が周囲よりも高くなる現象)が関係しているといわれています。
アスファルトやコンクリートの面積が広い都市では、地表面から大気に与える熱が多くなります。
また、人口の多い都市では、人口排熱(空調や自動車を使用する際に発生する熱)が多く発生します。
これらによって、上空と地上との温度差がますます大きくなり、突発的で局地的な大雨の発生へとつながっていきます。
 
 

「大雨」「集中豪雨」「ゲリラ豪雨」に違いはあるの?

 
「大雨」「集中豪雨」「ゲリラ豪雨」・・・。
どれも大量の雨に関わる言葉ですよね。普段何気なく耳にするこの言葉に何か明確な違いはあるのでしょうか。
 

〇「大雨」とは?

ニュースの天気予報などで用いる気象用語としては「災害が発生する雨」を指す場合に用いられます。
そのため、気象用語としての「大雨」は比較的大きい雨ではなくても、長期にわたって降り続ける雨を指す場合など、災害の発生につながる可能性がある雨に対して使用されることがあります。
 

〇「集中豪雨」とは?

気象用語では「同じような場所で数時間にわたって100ミリから数100ミリの雨量をもたらす雨」と記されています。
また、「豪雨」自体は「西日本豪雨」のような実際に大きな被害をもたらした大雨現象を指す用語でもあります。「集中豪雨」という言葉には災害に匹敵するような意味も含まれています。
似ている気象用語で、「局所的大雨」がありますが、これは気象庁によると「急に強く降り、数十分の短期間に狭い範囲に数10ミリ程度の雨量をもたらす雨」と規定されております。近い意味ではありますが、「集中豪雨」とは雨の続く時間や雨量が異なります。
 

〇「ゲリラ豪雨」とは?

流行語にもなった「ゲリラ豪雨」ですが、実はテレビ番組などで親しみやすい言葉として作られたものです。正式な気象用語ではありません。
「ゲリラ」はスペイン語の「先頭において奇襲や待ち伏せなどの攻撃をする民間兵などの非正規兵隊」のことが語源となっています。
つまり、突発的に降る雨という意味が含まれています。
最近では気象アプリでもゲリラ豪雨という言葉を見ることもありますが、雨の規模の正式な規定はありません。「局所的大雨」や「集中豪雨」など、複数の種類の規模の雨を包括的に示す言葉としてメディアでは利用されています。
 
 

もっと詳しく知りたい。「都市型水害」って?

 
大雨による被害が目立つ昨今、冒頭でお話した「都市型水害」について詳しく説明します。
都市型水害には「内水氾濫」と「外水氾濫」の二種類に分けられます。
 

〇「内水氾濫」とは

大量の雨水に対して排水機能が追い付かず、処理しきれなくなった雨水が建物や土地が水に浸かる現象です。「浸水害」と呼ばれることもあります。
 
「内水氾濫」は「氾濫型」と「湛水型」に分けられます。
「氾濫型」は、河川の増水によって排水の役割を担う用水路や下水溝が機能不全となり、少しずつ浸水していきます。
一方、「湛水型」は、河川の水が排水路を逆流して起こります。河川の水位が高くなっている場合に発生しやすいのが特徴です。令和以降の実例では、2019年、多摩川の氾濫が該当します。
 

〇「外水氾濫」とは

河川の氾濫により市街地が水に浸かることです。堤防が決壊したりすることで市街地に水が流れ込む現象です。
「外水氾濫」は、大量の雨により河川の氾濫や堤防の決壊で市街地に水が流れ込む現象です。住宅や自動車が押し流される、被災者の避難が遅れるなど、物的・人的被害が「内水氾濫」より大きい水害であることが予想されています。
 

(画像:気象庁出典)
 
 

水害発生時には、どういった行動を取ればいい?

 
先ほどご紹介した「都市型水害」が起こると都市部の駅が浸水したり、タワーマンションが停電したりする被害が出る可能性があります。
それでは実際に都市部の水害が起こった時、わたしたちはどう対処し、避難すればいいのでしょうか。都市部の水害に対して命を守るためのポイントをまとめました。
 

〇川からすぐに避難しましょう。

都市の中に流れる川の大半は、川幅が狭く、川底などがコンクリートに覆われています。そのため、短時間で急激に水位が上昇してしまいます。
急激に水位が上昇した川の近くにいると、流されてしまう恐れがあります。
また、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が数時間降り続くと、氾濫する危険性が高まります。
川の周辺で雨が弱い場合であっても、上流で大雨になると水位が急に上がります。雨天時には小さな川の付近からはすぐに避難しましょう。
 

〇周囲より土地が低いところ・マンホールに注意しましょう。

排水が追いつかなくなると、下水管に流れ込む雨水の水圧が強くなり、マンホールのふたがずれたり、外れたりします。
また、周囲より低い土地や狭い道路には水が集まりやすいため、川のように急な流れができて足元がすくわれる危険性があります。
最新の気象情報や自治体の発表する情報に注意し、周囲が冠水する前に早めに避難しましょう。
 

〇アンダーパス、地下からはすぐに避難。

アンダーパス、地下街や地下室、地下駐車場などに一気に水が流れ込むことがあります。
地下では、地上の状況がわかりにくく、雨が強まっていることや浸水が始まったことに気が付くのが遅れます。
浸水が始まってしまうと、流れに逆らって階段から地上に避難するのが難しくなります。
また、停電の可能性も高く、周囲の様子がわからなくなるとパニックを起こしてしまいます。
地下室などのドアは、外側に水が50センチたまると水圧は100キロにもなります。
100キロものドアを開けるのはとても難しく、大雨に見舞われた際にはできるだけ建物の地下や地下街は避け、浸水が予想される場合はすぐに地上に避難するようにしましょう。
 

〇避難するタイミングは?

最新の気象庁から発表される気象情報や自治体の発表する情報に注意し、早めの避難を!といわれても、いざという時に「大雨注意報」や「大雨警報」を聞いて情報の意味や危険度の判断は難しいですよね。
そこで避難のタイミングをわかりやすくするために「警戒レベル」が2019年に導入されました。
 

 
「警戒レベル」は住民が取るべき行動を防災気象情報と、避難情報などに合わせて、5段階に整理したものです。警戒レベル1~2は気象庁、3~5は市町村から発令されます。
「警戒レベル4」で全員避難、警戒レベル3相当であっても気象庁の危険度分布や、河川の水位情報を確認して避難の判断をしましょう!
 
 

水害が起きる前にできる日頃の備え

 
以下をご参考にしてみてください。
 
・地域の避難訓練、水防訓練に参加する
 →事前にシミュレーションしておくことで、避難経路や行動手順を覚えることができ、災害時に落ち着いた行動ができるようになります。
・ハザードマップや避難経路の確認を行う
 →上記の避難訓練に参加するのが難しい方も、一度自宅や勤務先から避難所への経路を確認しておきましょう。
・浸水に備えて土のうや止水板を常備しておく
 →無料で土のうを提供する「土のうステーション」を整備している地域もあります。
・側溝を塞がない・掃除をする
 →側溝の雨水ますが落ち葉などで塞がれていませんか?こまめに確認しましょう。
・家族間での連絡方法、避難場所の確認
・非常持ち出し袋の用意・確認
・貴重品などはすぐに持ち出せるようにまとめる
 

※本記事は、下記のホームページをを基に株式会社パスカルが作成しました。
気象庁ホームページ
NHKホームページ

記事監修

オクレンジャー

株式会社パスカルは法人向け安否確認システム「オクレンジャー」をご提供し、災害時の正確な安否確認と迅速な緊急連絡を実現しています。

システム開発における30年以上の実績と知見をもとに、使いやすく質の高いサービス提供を続け、140万人以上のお客様にご利用いただいております。企業、病院、官公庁など幅広い企業のBCP対策に貢献し、皆様の安全に貢献しております。

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