竜巻・突風はなぜ起こるのか
公開 カテゴリー: 気象・天気に関するコラム

アメリカでの印象が強い「竜巻」
アメリカのトルネードほどの規模ではないものの、日本でも年間17.6回竜巻が発生しています。そんな身近でも起こりうる現象だからこそ、いざという時パニックにならないよう、知識が必要です。竜巻が起こる原因、どの時期に起こりやすいのか、起こった際にはどのように身を守れば良いのかを見ていきましょう。
竜巻・突風が起こる原因
まず「突風」と「竜巻」の関係です。突風にはいくつかの種類があり、その種類の1つが「竜巻」です。
その他に「ダウンバースト」「ガストフロント」などがあります。それぞれどのような現象なのか見てみましょう。
竜巻
積乱雲に伴う強い上昇気流により発生する激しい渦巻きで、多くの場合、漏斗状または柱状の雲を伴います。被害域は、幅数十~数百メートルで、長さ数キロメートルの範囲に集中しますが、数十キロメートルに達したこともあります。

ダウンバースト
積乱雲から吹き降ろす下降気流が地表に衝突して水平に吹き出す激しい空気の流れです。吹き出しの広がりは数百メートルから数十キロメートル程度で、被害地域は円形あるいは楕円形など面的に広がる特徴があります。

ガストフロント
積乱雲の下で形成された冷たい(重い)空気の塊が、その重みにより温かい(軽い)空気の側に流れ出すことによって発生します。水平の広がりは竜巻やダウンバーストより大きく、数十キロメートル以上に達することもあります。

どの時期に起こりやすいのか
竜巻はどの時期に起こりやすいのか、グラフで見てみましょう。

グラフを見てみると8月~10月、特に9月に起こりやすいことがわかります。これは竜巻発生条件の1つに地上と上空の気温差が大きく、かつ湿度が高い状態の場合に上昇気流が発達して積乱雲を形成し、そこに様々な方向から吹く風が同時にぶつかることで上昇気流が高速回転を始めて竜巻が形成されるから。つまり陸地では好天が続くが、冬の予兆の寒気団が襲来し地上と上空の気温差が大きくなる時期だからと考えられます。
竜巻・突風から身を守るには
竜巻・突風から身を守るためにまず竜巻が身近に迫っている時の特徴を見てみましょう。
雲の底から地上に伸びる漏斗状の雲を見た
飛散物が筒状に舞い上がるのを見た
ゴーという音がした
気圧の変化で耳に異常を感じた
竜巻に遭遇した方からは以上のような声があったそうです。
それでは竜巻から身を守るための行動です。
屋外の場合
頑丈な構造物の物陰に入って、身を小さくする。
シャッターを閉める。
物置や車庫・プレハブ(仮設建築物)の中には入らない。
電柱や太い樹木であっても倒壊することがあるので近寄らない。
屋内の場合
家の1階の窓のない部屋に移動する。
窓やカーテンを閉める。
丈夫な机やテーブルの下に入るなど、身を小さくして頭を守る。
窓から離れる。
以上の行動をとり、身を守るようにしましょう。また、気象庁からは「竜巻から身を守る~竜巻注意情報~」というリーフレットも発行されています。こちらは無料でダウンロードできますので、いざという時のために持っておくことをおすすめいたします。
「竜巻から身を守る~竜巻注意情報~」リーフレットはこちら
※本記事は、下記ホームページの情報を基に株式会社パスカルが作成しました。
気象庁「竜巻などの激しい突風とは」
気象庁「月別の竜巻発生確認数」
気象庁「竜巻から身を守るには」
記事監修

株式会社パスカルは法人向け安否確認システム「オクレンジャー」をご提供し、災害時の正確な安否確認と迅速な緊急連絡を実現しています。
システム開発における30年以上の実績と知見をもとに、使いやすく質の高いサービス提供を続け、140万人以上のお客様にご利用いただいております。企業、病院、官公庁など幅広い企業のBCP対策に貢献し、皆様の安全に貢献しております。
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